お仕事マナー

2017.05.19

【入社2か月で辞めようとした自己体験】5月病に悩む部下への接し方

現役ホテルマンに習うマナーの真髄|古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

GWで始まる5月。休みがカレンダー通りの会社員の方であれば、連休中は飲み会や旅行等で遅寝遅起きの生活リズムとなり、楽しんだ反動が気分の落ち込みや体調不良として身体に表れていませんか?
一方、連休は関係なくシフト制で働くサービス業の方も、客数が増え、いつもと違う客層、イレギュラーな対応にストレスがかかり、5月半ばを過ぎた今、どっと疲れが出ていませんか?
今は誰もが魔の5月病にかかりやすい時期。特に新入社員は「会社に行くのが億劫、憂鬱…」と会社を辞めたい気持ちになったり、「このまま仕事を続けていいのだろうか?」と悩んだりしているかもしれません。気持ちが落ちている部下への接し方はどうしたらいいでしょうか?
現役ホテルマン・マナー講師の古岡めぐみが解説します。

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5月病? 突然辞めたいと言ってきた部下の真の思いを探る

本当に辞めたいと思っている社員も少数はいるかもしれませんが、「今の状況を変えたい」と思っているケースがほとんど。すぐにSOSだと判断して改善策を考えていけば、退職は防げます。

例えば、「体調不良で仕事を辞めたい」と相談してきたら、どんな風に返答しますか?

1.「体調不良なら仕方ないね」と言って承諾する。

2.「大丈夫? どこが悪いの? 本当は何か嫌な事でもあったんじゃないの?」とたくさん質問をする。

3.「これからも一緒に働けたら嬉しい」と伝えた上で、体調不良緩和に繋がる仕事のやり方を提案する。

筆者が推奨する回答は3。もちろん、体調不良の度合いにもよりますが、彼らだって本当は頑張りたいのです。特に完璧主義タイプや優等生タイプは、自分の評価に対して敏感。自分が役に立っているか不安、完璧に仕事をこなせない自分への苛立ち、まわりとの比較による焦りから体調不良に繋がることがあります。

部下(後輩)の可能性を信じることから

まずは、彼らが頑張ってくれていることを認め、その頑張りのおかげで助かっている事柄を伝えてください。「本当は頑張りたい」と思っている社員であれば、何に不安を感じているのか、何に不満を感じているのか、少しずつ話し始めるでしょう。

その時に、決して否定しないことです。この人には何を言っても言い返されると思われると、本音を話さなくなってしまいます。まずは相手の意見を受け止めてから、意見を伝えてみましょう。「Yes、But法」というコミュニケーションスキルのひとつです。先程の例であれば「体調不良で仕事を辞めたい」という社員に対して「体調が悪いんですね、つらかったでしょう」とまずは、相手の気持ちを受け止めます。その後、意見を伝えます。「○○さん、とても頑張っているし、すごく助かっていますよ。これからも一緒に働けたら嬉しいから聞いてみますけど、こういう働き方はどうですか?」という感じです。

1のように「体調不良なら仕方ないね」とすぐに承諾してしまうのは、とても勿体ないこと。会社を辞めることはいつだって出来るのです。無理をさせるために承諾しないのではありません。あくまで、相手の可能性を信じるからこそ、気持ちを伝えて提案するのです。もちろん、本当に継続が難しいような体調不良の場合、話は別です。

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社員それぞれに輝ける働き方が必ずある

今回の「体調不良で仕事を辞めたい」という新入社員は、実は過去の私自身です。ちょうどホテルに入社して2か月目、「早く仕事が出来る人間にならなければ」というプレッシャーと夜勤での生活リズムの崩れが重なり、食欲がなくなり、呼吸がしづらくなり、夜は眠れなくなりました。そんな時、相談したときの上司の答えが、今回のお話です。

特別に夜勤を減らしてもらい、体調が良くなることを最優先してくれた上司。また、「夜勤好きだし、早番で頑張ってくれているから逆に助かる」と居場所を作ってくれた同僚。そのおかげもあって、体調は良くなり、接客や後輩指導において社内表彰をいただけるまでになりました。その経験が今のマナー講師の仕事にも繋がっているのです。

辞める選択をするのは、上司ではありません。少しでも迷いがある新入社員がいたら、是非可能性を信じて継続の方法を一緒に考えてみてはいかがでしょうか。必ず、輝ける働き方が見つかります。

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古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。

 
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