マナー

2017.01.22

依頼や拒否を快く受けてもらえる、覚えておきたいクッション言葉|現役ホテルマンに習うマナーの真髄

古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

現役ホテルマンの古岡です。私の経験にもとづいて、女性がよりしなやかに働けるよう、マナーについてご紹介しています。

何か頼まれた時や断られた時、「なんでそんな言い方をされなきゃいけないの?」って一瞬イラッとした経験はありませんか? 依頼をするということは、相手の時間や力を貸してもらうということ。拒否するということは、少なからず相手に残念な気持ちを抱かせるということです。これらの事を考えずに依頼や拒否をされると「上から目線で腹が立った」とか「偉そうで嫌だった」という気持ちになりますね。今回は依頼や拒否を快く受け入れてもらえる、とっておきのフレーズと使い方を紹介します。

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疑問形でお願い=依頼するだけで柔和な印象に

オフィス内でありがちなのが、上司が部下の顔も見ずに「これやっといて!」と言うパターン。これは依頼ではなく、ほぼ命令。「あるある」と感じるかもしれませんが、コミュニケーションとしては一方通行です。依頼された側には、時間の問題や優先的にやらなければならないこともあるかもしれません。ですので、このような相手の都合を無視した命令的な依頼の仕方だと、依頼される側には嫌だなという思いが蓄積し、オフィスの空気が悪くなりかねません。

ここで有効なのが、疑問形+笑顔です。
「これやっといて!」と顔も見ずにピシャリと言い放つより、「これやっておいてもらえる?」とか「これ今出来る?」と笑顔を見せて疑問形で聞くだけで、依頼を受ける側の受け止め方も違います。

目上の方やお客様にはクッション言葉を加えて許可を得る

疑問形で依頼するだけでも、相手は快く引き受けてくれます。目上の方やお客様には、クッション言葉を加えることで、不快にさせずにお願いが出来ます。例えば、ホテルフロントではチェックイン時に記帳していただくのですが、記帳を面倒に感じるお客様がいらっしゃいます。

「これ全部書かなきゃいけないの?」と言われ、全て記入を促す場合

1.「全てご記入ください」

2.「全てご記入お願いしてもよろしいでしょうか?」

3.「お手数おかけしますが、全てご記入お願いしてもよろしいでしょうか?」

1の命令形より2の疑問形、2の疑問形より3のクッション言葉+疑問形の方が物腰柔らかく感じますよね。1の命令形で記入を促すと、ムッとされて読めないような字で走り書きをされる場合も・・・。

クッション言葉はひとつだけでなく、レパートリーを持っておくといいですよ。

✔︎「恐れ入りますが」

✔︎「お手数をお掛けしますが」

✔︎「ご面倒をお掛けしますが」

✔︎「差し支えなければ」

✔︎「ご都合がよろしければ」

様々な場面で応用のきくクッション言葉なのでぜひ覚えておいてくださいね。

拒否する場合は、謝罪のクッション言葉+次回に繋がる言葉

せっかく依頼していただいたことを残念ながら断らないといけない場面もありますよね。その場合は、いきなり出来ない事実や理由を述べてはいけません。まずは依頼や要望に応える事が出来ずに申し訳ないという気持ちを伝えましょう。

例えば、突然の来客で担当者が席を外している場合

1.「ただいま〇〇は席を外しております」

2.「申し訳ございません、あいにく○○はただいま席を外しております。」

3.「申し訳ございません、あいにく○○はただいま席を外しております。よろしければご伝言承りましょうか?」

というように、謝罪のクッション言葉が最初にあるだけで、相手は拒否された気分にはならず、事実を受け入れやすくなります。3のように次回に繋がる言葉を伝えておいて、相手がまた安心して依頼出来る状態を作っておくのもいいですね。

謝罪のクッション言葉例

✔︎「申し訳ございませんが」

✔︎「大変残念ですが」

✔︎「大変申し上げにくいのですが」

✔︎「ご期待に添えず申し訳ございませんが」

✔︎「お役に立てず申し訳ございませんが」

毎回同じパターンではなく、場面に応じて使い分けてみましょう。

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依頼や拒否は良い関係性づくりのチャンス!

言いにくい依頼も拒否も、クッション言葉を使うことで快く受け入れてもらえるようになります。大切なことは、受け入れてもらった相手に、また感謝の気持ちを示すことです。

「先ほどはありがとうございました。おかげでうまくいきました」なんて言われると、依頼された側も嬉しい気持ちになりますよね。

前回拒否してしまった相手にまた会えたら「先日はご希望に添えずに申し訳ございませんでした。またお会い出来て嬉しいです」なんて言われると、一度拒否された相手も、自分のことを気にかけてくれていたのかと嬉しい気持ちになります。

感謝の気持ちと思いやりを常に忘れずに、相手が喜ぶ言葉をかけていきましょう。どんどん関係性より良くなりますよ!

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古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。

 
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