お仕事マナー

2017.01.12

もう間違えない! 尊敬語と謙譲語のよくわかる覚え方|現役ホテルマンに習うマナーの真髄

古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

現役ホテルマンの古岡です。私の経験にもとづいて、女性がよりしなやかに働けるよう、マナーについてご紹介しています。

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「あなたは敬語に自信がありますか?」と問いかけられたら、どのように返答するでしょうか? 敬語は学生の頃に習っているはずなのに、自信がないという女性はとても多いのです。その中でもよく迷ってしまうのが、尊敬語と謙譲(けんじょう)語の使い分け。曖昧なまま敬語を使い続けていると、取引先の方に、どちらが上司でどちらが部下なのかわからなくなってしまう場合も。職場でよく使う敬語を中心に、今一度確認してみましょう。

ていねい語と尊敬語、謙譲語の違いって何?

早速ですが、階段を思い浮かべてください。イメージする階段は3段でOKです。あなたは真ん中の段にいると仮定してくださいね。

例文は「この資料、見た?」にします。

「見る」は、見ます(ていねい語)、ご覧になる(尊敬語)、拝見する(謙譲語)のように敬語に変換することができます。ていねい語と尊敬語、謙譲語はどういう時に使うのか違いをおさらいしましょう。

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【ていねい語】

同じ真ん中の段にいる相手とは、「です」「ます」といったていねい語で話すことで敬意を表すことができます。例えば同僚と職場内で話す時や上司と飲み会でフランクに話すときなんかがそうですね。

✔︎ 変換後→この資料、見ましたか?

普段、何気なく使っている会話がていねい語にあたります。ある程度、関係性のある上司とフランクに話す飲み会なら、かしこまりすぎた言葉遣いより、ていねい語の方が親しみを感じて好まれるかもしれませんね。もちろん、タメ口や行き過ぎた無礼講は職場ではご法度です。

【尊敬語】

真ん中の段にいるあなたから見て、一段上の段の相手に使う言葉が尊敬語です。目上の方やお客様に対して使います。相手の動作を高めて、相手に敬意を表します。

✔︎ 変換後→こちらの資料を、ご覧になりましたか?

【謙譲語】

謙譲語を使う場合、真ん中の段にいるあなたが、もう一段下に降りて使います。これが、へりくだるということです。自分や身内の動作をへりくだらせて、相手に敬意を表します。上の同じ例文では謙譲語は使えません。

✔︎ 変換後→こちらの資料、拝見しました。

例文から、尊敬語と謙譲語の決定的な違いは見えてきましたか? それとも、混乱してきましたか? 違いを見分けられる、とっておきのポイントを次にお話しますね。

尊敬語と謙譲語は〇〇で決まる

迷ったときに覚えておきたいのが、「主語は誰なのか?」ということ。

主語が相手の場合、使うのは尊敬語。
自分が主語の場合、使うのは謙譲語。

これさえ覚えておけば、迷わなくなります。
先ほどの「この資料、見た?」の例で確認してみましょう。
「見る」の尊敬語は「ご覧になる」で、謙譲語は「拝見する」でしたよね。

主語がお客様(相手)のときは尊敬語

「(お客様は)こちらの資料を、ご覧になりましたか?」

これが正解です。

「(お客様は)こちらの資料を、拝見しましたか?」だと、主語がお客様で、動詞は謙譲語になっています。ちぐはぐなので、これだと間違いです。

もうひとつ見てみましょう。

主語が自分の場合は謙譲語

(私は)こちらの資料を、拝見しました

これが正解です。

「(私は)こちらの資料を、ご覧になりました」だと、主語は自分、動詞は尊敬語になっています。なんとなく違いはわかってきましたか?あとは、訓練するのみです。

敬語を学ぶと、コミニュケーション上手になれる

お互いに気持ちよくコミュニケーションを取ることができると、人間関係が円滑になります。言葉というツールで、相手への感謝と敬意を表すことができるのが敬語です。尊敬語や謙譲語を知らずにていねい語しか話せないより、「この場面ではていねい語を使おう」「この場面では尊敬語で敬意を表そう」という風にTPOに合わせて、言葉の引き出しを多く持っている方がコミュニケーションはうまくいくのです。

言葉を「使う」から「遣う」へ。言葉遣いは、気遣いそのものなのです。相手への思いやりは言葉遣いにも表れます。たくさんの言葉に触れて、言葉も磨いていきましょう。

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古岡めぐみ 現役ホテルマン・マナー講師

沖縄「カヌチャベイリゾート」や、大阪「大阪マルビル大阪第一ホテル」など、名だたるホテルでの勤務経験をもつ現役ホテルマン。お客様からの多くの支持を集め、また後輩育成にも力を注いできたことを認められ、過去に社内表彰されること多数。
現在は富山県内のホテルフロントスタッフとして勤務しながら、これまでの自身の経験をもとに接客マナーやホスピタリティなどのセミナー講師としても活動している。

 
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