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2017.05.18

23人の人格を持つ“解離性同一性障害”を熱演! 映画『スプリット』ジェームズ・マカヴォイ来日インタビュー

しごとなでしこ編集部

大ヒット中の映画『スプリット』主演 ジェームズ・マカヴォイを直撃!

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ハリウッド大作映画『X-MEN』シリーズから『つぐない』等の文芸作まで幅広いジャンルに出演し、実力派俳優として認められているジェームズ・マカヴォイ。彼の最新出演作『スプリット』は『シックス・センス』や『サイン』などで有名なM.ナイト・シャマラン監督の新作で、23人の人格を持つ男を圧倒的な演技力で演じています。先月の下旬に9年振りの来日を果たしたジェームズさんに、“誘拐された女子高生 VS 23人の人格を持つ男”というスリル満点な本作に挑んだ心境や、自身が演じたキャラクターについてお話をうかがいます。

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1999年に『シックス・センス』の衝撃的なラストで観客の度肝を抜いたシャマラン監督は、その後も『サイン』や『ヴィレッジ』など次々と独創的な作品を世に送り出しました。2015年に公開された『ヴィジット』や最新作の『スプリット』においても監督の鬼才ぶりは健在で、恐怖と緊張と興奮のスパイラルで観客を引き込みます。

物語は過去の痛ましい体験により周囲に心を閉ざした女子高校生のケイシー(アニヤ・テイラー=ジョイ)が、ある日クラスの人気者であるクレア(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の誕生日パーティーに渋々出席したことから始まります。そのパーティーの後にクレアとクラスメイトのマルシアと共にクレアのお父さんに車で送って貰うことに。ところが、その途中で正体不明の男に3人は拉致されてしまうのです。その男は神経質そうな雰囲気を漂わせていたかと思えば女性用の服を着て女言葉で話しかけてきたり、時には“僕は9歳だ”と子どものような口調で姿を表すなど普通ではない様子。なんとその男…23人の人格を持つ“解離性同一性障害=DID”だったのです。ケイシー達は無事に脱出できるのでしょうか?

目指しているところが非常に高く、僕にとって良い意味でのチャレンジになった

ーー23人の人格を持つケビンという役はジェームズさんにとってどのようなチャレンジになりましたか?

「とても良いチャレンジになったと思います。これまでももちろん役作りにおいての苦労や大変なことはあったけど、それは脚本の問題や監督との意識の違いが原因になることも多かったんです。でも今作は脚本もシャマラン監督も素晴らしかった。目指しているところが非常に高くて、僕にとって良い意味でのチャレンジになりました」

ーーシャマラン監督から役作りにおいて何かリクエストはありましたか?

「監督からはヘドウィグという9歳の男の子を演じるにあたって、少し舌足らずな話し方をして欲しいというリクエストがありました。そういう具体的な要望や提案は役作りをする上で非常に役立ちます。撮影前の一週間ほど監督と話し合ったり、それ以外にもSkypeなどでやり取りをして23人の人格それぞれの持つ特徴をしっかりと作り上げていきました」

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▲ヘドウィグ

ーージェームズさんご自身は役作りに関してどんなアイデアを出されたのでしょうか?

「ヘドウィグは少年の人格なので少しいたずらっ子のような面を持たせて、パトリシアには宗教的な要素や頑さ、そして変態っぽさ(笑)も入れてみたりしました」

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▲パトリシア

ーー23人それぞれのキャラクターが様々な悩みを抱えていましたが、役を演じる上でジェームズさんはどんなことを感じましたか?

「人間誰しもが生きていく中で悪いことというのは起こりますよね。その悪い出来事に影響されて人生を左右されてしまったり、どん底まで引きずり落とされることもあります。でもその悪い出来事によって逆に強くなる人もいる。今作ではそういう様々な出来事が起きた時にどう対処するのかといったことも描かれているのではないでしょうか。今作をご覧になる方にも何かしら共感できたり考えさせられる部分はあると思います」

悩みは自分のことを振り返る良い機会にもなる

ーーちなみにジェームズさんは悪い出来事が起きた時にどう対処しますか?

「僕は肉体を使うタイプなので、体を動かすことで少しだけ気を紛らわすことができます。でも、それって根本的な問題を解決することにはならないからね…(笑)。鎮痛剤を服用するのと一緒で、悩み自体はなくならないけど症状は緩和できるといった感じかな。結局は歯を食いしばって悩みが消化できるまで我慢するか待つしかない。もしくは気持ちを立て直して目標を再設定するという手もありますね」

ーーどうしても悩みが消えないときもありますよね?

「確かにぶつかった壁が想像以上に大きくて理屈ではかなわないような恐れや心配事だったりした場合は、ひたすら忙しくしてその悩みについてなるべく考えないようにするしかないかな。でも、それって自分のことを振り返る良い機会にもなるんじゃないかなと思います」

この作品で、役者として鍛えられた

ーーシャマラン監督の作品の魅力をどんなところに感じますか?

「メインストリームとして彼が成功したのはハリウッド映画的なものではありますけど、彼の作品にはどこか奇妙な部分があって、ストーリーだけじゃなくスタイル自体もとても驚かされるようなものなんです。例えば監督の『サイン』という作品も非常に奇妙な作品だと思っていて、エイリアンが地球を滅ぼそうとしている非常事態なのにメル・ギブソンとホアキン・フェニックスが演じたメインキャラの兄弟によるユーモラスでコミカルなシーンがあるというとても変わった映画だなと(笑)。奇妙さとオフビートな部分を感じさせてくれるのが監督の作品の魅力だと思います」

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▲左:シャマラン監督、右:ジェームズマカヴォイ

ーージェームズさんにとって今作はどういったものになりましたか?

「もちろん報酬を得た作品です(笑) …というのは冗談だけど、自分自身をストレッチさせることができる素晴らしい機会を得ることができましたし役者として鍛えられた作品です。とても大変な訓練にも挑戦した役でしたけど、僕にとっては本当に素晴らしい経験になりました。今作に登場するキャラクター達がみんなそれぞれに苦しみや悩みを抱えているところも共感して頂けるんじゃないかな。是非劇場でご覧頂けたら嬉しいです!」

観たら絶対に誰かに内容を話したくなる今作。普段は紳士でカッコいいジェームズ・マカヴォイさんがスキンヘッドで強烈なキャラクターを演じた姿を是非スクリーンでお楽しみください♪

文/奥村百恵

映画『スプリット』公開中

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監督:M・ナイト・シャマラン
脚本:M・ナイト・シャマラン
出演:ジェームズ・マカヴォイ、アニャ・テイラー=ジョイ、ヘイリー・ル・リチャードソン、ベティー・バックリー
(c) 2017 Universal Pictures

 
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