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2017.05.08

【医師監修】健康診断の結果が基準値内でも安心しないで|杏奈先生のなでしこ健康相談室

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

こんにちは、産業医の加藤杏奈です。しごとなでしこの皆さんが、健やかに&しなやかに働けるよう健康相談室を開設しています。前回は健康診断を受けるときに気をつけたいことをまとめました。健診前になって突然ダイエットしたり、生理の予定日を考えずに予約してしまったり…よくあることではありますが、知識を身につけて、正しく受診して、自分の体の状態をきちんと把握しておいてくださいね。

今回は、健康診断結果の見方についてお話したいと思います。健康診断の結果が「異常なし」と書いてあれば、それで安心でしょうか? 「あぁよかった。体重も変わってないし、二次検査もないし」で終わってしまっていませんか? せっかく受診したのですから、最大限に活用しましょう。

健康診断の結果が基準値内だからといって安心ではありません

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●健診当日に医師から説明がある場合
遠慮せずにわからないことはその場で色々聞いてOK!

●郵送で後日手元に返ってきたら…
すぐしまいこまずに、一度じっくり見てみましょう。過去の結果は保管しておき、今回の値と比べてみましょう。基準値の範囲内であっても、前回から大きく変動している場合は、注意が必要です。チェックポイントは以下の通り。

1)総合判定を確認
二次検査や経過観察が必要な項目がないか、確認してください。

2)それぞれの項目をチェック
数値で示される項目には基準値が設けられています。基準値とは、健康な人の集団の検査値をもとに、その95%の人が含まれる範囲を統計的に算出した値で、健診機関ごとに値が違うことがあります。また、健診機関の「健診判定」は機械による自動判定だったり、その年の結果のみで判定されることもあります。一方、健診結果が出てから行う産業医の「就業判定」は、結果を総合的・経年的にみます。無駄な検査にならないように、健診結果でわからないこと、二次検査に本当に行かなければならないのかなど不明なことは、ぜひ会社の産業医や保健師さんに聞いてみてください。

体重、血圧etc.健康診断の数値の見方を知っておきましょう

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1.まずは気になる体重、肥満度などをチェック
BMI(Body Mass Index)は肥満度を示す体格指数です。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
BMI=22がいろんな病気にかかりにくい標準体重とされており、男性も女性も18.5~24.9が正常範囲です。日本ではBMI25以上から肥満とされます。近頃ではBMI18.5未満の痩せすぎの日本人女性が増えているのが問題となっています。痩せすぎていると、将来足腰が弱くなり、寝たきりになりやすかったり、生まれてくる子供が将来、メタボリックシンドローム(糖尿病や脂質異常症など)を発症するリスクが高くなると言われています。また、肺炎などの感染症にもかかりやすくなります。「痩せている」=「健康」ではありません。痩せすぎも危険なんです。このBMIや体脂肪率については、今後「ダイエット」をテーマに書くときに詳しくお話しようと思います。

2.血圧は正常範囲?
130/85mmHg未満が正常血圧です。高血圧は90%以上が原因不明と言われていますが、遺伝的要素が強く、両親が高血圧の場合1/2、片親が高血圧の場合1/3、両親に高血圧がない場合は1/20の確率で起こると言われています。ただし、遺伝のみで起こるわけではなく、それに睡眠不足や塩分の多い食事、肥満などの生活習慣が複数影響して高血圧になります。普段は正常なのに病院で測るときだけ高くなる白衣高血圧や、早朝だけ高くなる早朝高血圧などもあります。その他、不安やストレスで一時的に高くなる場合や、動いた直後のために高く測定されることもあります。血圧は24時間常に変動しているので、血圧でひっかかった場合は、家庭血圧計や、会社の健康相談などで測るなどして、自分の血圧の変化を見てみてください。高血圧は放っておくと危険なサイレントキラー。知らないうちに動脈硬化を進行させ、全身の血管がもろくします。一度病院を受診しましょう。

今回はここまで。次回は血液検査や画像検査の結果の見方をお届けします!

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

産業医科大学医学部医学科卒業。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。専門は産業医学、予防医学、メンタルヘルス。産業衛生専門医。現在、某化粧品メーカーの産業医として勤務している。

 
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