体も心もヘルスケア

2017.03.21

温める?冷やす? 頭痛が治まる分かれ道【しごとなでしこ健康相談室】

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

こんにちは、産業医の加藤杏奈です。毎日忙しい「しごとなでしこ」のみなさんが、健やかに&しなやかに働けるよう健康相談室を開設しています。

70379f1e45ff24a312a601680a152f35_s1

病気や症状に関連する検索ワードNo.1の「頭痛」
頭痛は日常でよく経験する症状のひとつなので「頭痛くらい市販薬で大丈夫、休めば大丈夫」と軽視されがちですが、放っておくと仕事や日常生活に支障が出るくらい悪化したり、命に関わる病気が背後に隠れていたりすることもあります。また、頭痛の種類によって治療法や予防法も異なるので、自己判断で対処するのはかえって逆効果のときもあります。

今回は頭痛で一番多い「緊張型頭痛」と女性に多い「片頭痛」についてまとめました。

第1回:頭痛の種類について
第3回:頭痛を引き起こしている意外なその他の原因

血行不良が原因の「緊張型頭痛」と、血管が拡張して痛む「片頭痛」

「緊張型頭痛」は、デスクワークや運転など同じ姿勢を長時間続けた後や、精神的なストレスが続いた時に、首肩・頭周りの筋肉が緊張し、血行が悪くなって痛みが起きます。午後から夕方にかけて、目の疲れや倦怠感とともに現れやすいです。男女や年齢関係なく誰でも起こります。

一方、「片頭痛」は、何らかの理由で頭の血管が拡張し、炎症を起こして痛みが生じます。はっきりとしたメカニズムは解明されていません。20~40歳代の女性に多く、有病率は男性の3.6倍といわれています。寝不足、肩こり、過労、旅行・外出、タバコやアルコールが引き金になりやすいようです。また、緊張から開放されリラックスしたときにも片頭痛が起こることがあります。片頭痛の前兆として、目の前にキラキラした光がちらつくことがあります。また、頭痛時、吐き気を伴うことがあり、体を動かすと、痛みが強くなってしまうのが特徴です。

「緊張型頭痛」か「片頭痛」かによって対処法は180度違います

血行が悪くなる「緊張型頭痛」と血管が拡張する「片頭痛」。頭痛が起きるメカニズムが正反対なので、対処方法も違います。

【緊張型頭痛の対処法】
・蒸しタオルや入浴で首と肩を温める。
・首肩のストレッチ、肩回しをする。
・運動をする。水泳やラジオ体操はGOOD。
・ストレスが深く関与しているため、心身の負担になっているストレスを解消する。(よく寝る、笑う、リラックスできることをする‥etc)

【片頭痛の対処法】
・こめかみを押して、血流を阻害する。
・痛む部分を冷やす。
・光や音に敏感になっているので、なるべく暗く静かな場所で休む。
・血管収縮作用のあるカフェイン(コーヒー、緑茶)をとる。
※片頭痛が起きているときは、血管を広げるような運動や入浴、マッサージは逆効果!

軽度の頭痛は市販薬でも対処可能です

市販の鎮痛薬は起きた痛みを和らげる作用があり、痛みが弱い初期のうちに飲むと効果が大きいです。一方、病院で処方されるトリプタン製剤は痛みの元に効きます。市販薬を飲んでもよくならない人、毎月10回以上飲んでいる人は医師に相談しましょう。
また、片頭痛が月2回以上、あるいは6日以上ある人は予防的な内服が勧められます。

市販薬を飲んでもよくならない、生活や仕事に支障が出る頭痛は頭痛外来へ

片頭痛の人も肩こりや首の痛みを自覚する人が多く、緊張型頭痛と間違われていることも少なくありません。また、「片頭痛」と言っても、痛みが両側であることも多数あります。間違った対処方法になっているかもしれません。頭痛外来へぜひ行きましょう。あるいは、神経内科、脳神経外科、ペインクリニックでも診てもらえます。

次回は、その他の意外な頭痛の原因についてお話しますね。

第1回:頭痛の種類について
第3回:頭痛を引き起こしている意外なその他の原因

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

産業医科大学医学部医学科卒業。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。専門は産業医学、予防医学、メンタルヘルス。産業衛生専門医。現在、某化粧品メーカーの産業医として勤務している。

 
あなたにおすすめの記事