ヘルス

2017.01.11

杏奈先生のなでしこ健康相談室【4】生理痛、辛いときは生理休暇を使いましょう

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

こんにちは、産業医の加藤杏奈です。しごとなでしこの皆さんが、健やかに&しなやかに働けるよう健康相談室を開設しています。

さて、前回の続き。生理痛で相談に来たAさん。ここ数年、痛みが強くなってきているようです。単なる生理痛ではない可能性もあるので、産婦人科の受診をおすすめしました。その後、健康相談室で薬を飲んで横になっていたので、少しよくなったようです。

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生理休暇は女性のからだを守るための制度

Aさん:少しよくなりました。仕事に戻ります。病院に行ったら、報告しますね。

産業医:よかったです。でも、どうしても痛みが強すぎて仕事にならない日もあると思います。そういう日は、無理しないで生理休暇を使いましょうね。

Aさん:そういえば、生理休暇って聞いたことはあるけど、使ってないです。上司が男性だから言いにくいっていうのもあるかな‥。

Point労働基準法第68条「使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない」

・診断書など特別な証明は不要
・半日や時間単位でも取得が可能
・賃金の取扱いは労使の取り決めによるため、無給か有給かは会社による

この制度は契約社員やパート・アルバイトの方も使うことができます。本人の口頭による申し出で取得できます。ただし、あくまでも生理によって就業が難しい場合に限られますので、生理日だからという理由だけで休んだり、前もって予定することはできません。女性を守るための制度ですので、正しくかつ辛い時は遠慮せずに使いましょう。

女性社員が生理休暇を申請しやすい環境づくりも必要

労働基準法では、生理休暇を月1日までと制限したり、生理休暇を取得したことによるペナルティを与えることを禁止しています。しかし、上司や人事の方から、濫用を心配されたり、生理休暇の使用が多いことに対して他の社員に負担がかかっている、などの相談を受けることがあります。女性のからだは、どんなに健康に気をつかっていても、生理痛のようにどうしようもなく体調不良をきたす日もあります。ですので、社員が生理休暇を申請しやすい環境に整えることも大切ですが、使用が頻繁な場合には、体調を確認する、病院受診を勧める、産業医に健康面談を依頼するなどされるとよいでしょう。

上司や同僚に仕事のことだけでなく心身の体調のことまで日頃から気にかけてもらえてるのって、安心できたり嬉しいと思う女性が多いのではないでしょうか。面談をしていて、上司から「顔色良さそうだね、よかった」などと声をかけられて素直に嬉しそうなのは女性の方だなって感じます。健康の話題は時にデリケートな事もあるので人前で聞くのはよろしくないですが、体調のことをよりオープンに話せる雰囲気の職場であれば、生理休暇の濫用の心配等は減ると思われますし、みんながより元気にいきいきと働けると思います。

加藤杏奈 産業医・労働衛生コンサルタント

産業医科大学医学部医学科卒業。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。専門は産業医学、予防医学、メンタルヘルス。産業衛生専門医。現在、某化粧品メーカーの産業医として勤務している。

 
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