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「そうだ、外国人いこう!」国際結婚の理想と現実3|新・香港ガイド

アジア系アメリカ人のご主人と国際結婚し、現在は香港在住のスーれいなさんが「香港の今」を伝えてくれる連載です。

2週に渡りお届けしてきた、「国際結婚の理想と現実」についてのお話は今回が最後。

これまでのお話はこちらから。
「国際結婚の理想と現実1」
「国際結婚の理想と現実2」

3回目は、国際結婚をしてみて想定外だった数々のエピソードを教えてくれました!

実は親戚付き合いが大変だった

台湾系アメリカ人と結婚しても、お相手が「日本大好き♥」な人だったので、カルチャーショックを経験することはほぼありませんでした。それでも…。私的には想定外だったこと、心配していることももちろんあります。

結婚することになり、自分の両親に報告したときの反応はこうでした。「え、相手はアメリカ人なの? やったー! じゃあ、結婚式とか、親戚付き合いとか面倒くさくないよね? よかったー!!」と(笑)。こんな発言をする両親の元で育った私ですから、同様にできるだけすべてを簡素に済ませたい。むしろ、今結婚式はしなくていいかも…と、思っていました。しかし、そうは問屋がおろさなかったのです…。

スティーブの両親は70年代に台湾から大学院に留学し、卒業後もそのままアメリカに残って就職。兄弟たちも皆同じようにアメリカに移住していました。つまりはもともと台湾の文化を持っています。台湾の文化では家族をとても大切にし、親の兄弟の呼び方も「2番目のおばさん」「3番目のおじさん」とすべて序列を入れて呼ばなければいけません。さらに彼らはきちんと教会にも通っており、ロサンゼルスに巨大なコミュニティがあるようでした。

付き合って半年後の10月くらいに、「来年あたりに籍を入れましょうか」とプロポーズらしきものがあり、スティーブが今度は自分の両親に報告したときのこと。「来年とか言ってないで、このクリスマスに帰ってきなさい。親戚や友人を呼んで披露宴をやる。だから今すぐ籍を入れなさい」と言われたのです。押し強め、、、な怖いお母さんのもと、厳しくしつけられたスティーブに反論の余地はなく、私たちはとりあえず、何にも関係ない日にちで籍を入れることにしました。選んだのは一番近くて意味がありそうな良い夫婦の日である11月22日(ちなみに…、、、日本暮らしが長かったスティーブはすっかり忘れていたのですが、この日はアメリカでは「ケネディ暗殺」で名高い日だったのです…)

そして迎えたクリスマス。日本からロスに戻った私たちは、両親の両親による両親のための披露宴を上げました(私たちは何もせず、本当にただ座っていた、というより出席した…だけ)。出席者は総勢110名。どんだけ友達いんのーって感じですが、すべて両親の友人と親戚です…。各テーブルに挨拶にまわる時、「この人誰?」とスティーブに聞いても、「私も知りませン」ということが度々繰り返されました(苦笑)。

異国の地に眠るかもしれない件

結婚した翌年のこと。この年のクリスマスはお墓参りに行くことに。スティーブの親族はほぼ70年代に台湾からアメリカに移住しており、お墓もロサンゼルスにあります。「あぁ、自分も日本を離れてロサンゼルスの丘に眠るかもしれないのか…」と思うと、ちょっと遠い目になります。実家に畳はありませんでしたが、なんとなく感覚的には「死ぬときは畳の上で…」という感じでしょうか。今は香港という第3の国に暮らしていますが、この先どこの国に住むか決まっていません。いろんな国に住めるというのは自由である一方で、どこか寂しさもある気がしています。

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(写真/「喪に服す」の概念を打ち砕く衝撃のお墓。ご先祖も一緒にパーリーしようぜ!と言わんばかり。アジア系はここにハンバーガーのお供えも(白人はお供えはしません)。アメリカの明るさを感じます)

遺言のヒアリングは大丈夫か問題

ある日、テレビを見ていたら、「アインシュタインが亡くなった時、ドイツ語の遺言をアメリカ人の看護師が聞いて、理解できなかったので、それは今も謎に包まれている」という話をやっていました。それを見たときに思ったのは、「や、やばい、自分にもこれが起きるかも…」ということ。スティーブの日本語は流暢なので、日常的に困ることはないけれど、臨終のときに出てくるのは母国語な気が…。というわけで、文字通りの死活問題になっては困るので、今は一生懸命英語を勉強しています(笑)。

いろんな想定外についてお話してきましたが、もちろん楽しいことも心配なことも国際結婚にはたくさんあります。特に香港に来て感じるのは、国際結婚が普通だということです。韓国人×カナダ人の家庭、夫婦ともに香港人でも、旦那さんの育ちはフランス、奥さんはシンガポール育ち、というすべてがミックスされたケースはよくあります。国籍自体がもはやファジーなものになっていて、皆がいろんなバックグラウンドや国籍を持ち、自由に国を移動しておおらかに生きています。「クリスマスはどこの国に帰るの?」なんて質問が普通にされるので、日々の生活の中で私たちが国際結婚ということは、香港にいると意識しなくなりました。香港の何でもテキトーにする「ま、いっか」の精神で(笑)、私たち家族もいろんな国の文化や違いを楽しんで生きていきたいと思っています。

スーれいな 香港在住エディター

モード系、コンサバ系のファッション誌の編集を経て、フリーエディターとして活躍中。国際結婚を機に香港に移住し、現地で地元フリーペーパーに執筆や、日本の女性誌のライター、翻訳を行う。只今、ノマド海外ライフを送りながら、二歳の娘の育児に奮闘する日々。

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