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残酷だけど、美しい映画——岩田剛典×山本美月 スペシャル対談(前編) 映画『去年の冬、きみと別れ』

現在大ヒット公開中の、中村文則原作による美しくも切ない傑作サスペンスの映画『去年の冬、きみと別れ』。今作に主演する岩田剛典さんと山本美月さんにたっぷりと撮影エピソードをうかがいます。

「これは大変な撮影になるぞと思った」(山本)

――原作を読んだ印象を教えて下さい。

岩田:最初に原作を読んだときに、あまりに緻密なトリックや伏線が素晴らしくて、“これが本当に映像化できるのかな”と純粋に思ったんです。

山本美月

山本:驚きの連続ですよね。

岩田:そうなんですよ。それに、何度も読んでいくうちに、“きみ”とは誰なのか、劇中に描かれたイニシャルとは何なのかという謎がどんどん解け、すごくおもしろかったんです。ますます、どんな映像になるのか、すごく楽しみになりました。

山本:私自身も、最初に読んだときはまんまダマされました(笑)。読み進めていくうちに、まさかの展開が待ち構えていたので、“これは大変な撮影になるぞ”と思ったんです。

岩田剛典

「プライベートにフタをしていたような感覚だった」(岩田)

――お二人とも、演じるには体力のいる役柄だったと思うのですが、いかがでしたか?

岩田:かなり大変でしたね。おかげで、撮影中はずっと役に引きずられてしまっていたんです。プライベートにずっとフタをしているような感覚でした。

山本:休みの日も?

岩田:うん。撮影がない日も、“他の場所に行って何かをしよう”という気になれなかったんです。それをしてしまうと、なかなかこの役のテンションに戻ることができなかったんですよ。もともと器用な性格ではないので、かなり精神的に追い詰められながら乗り越えた作品になりました。

岩田剛典 山本美月

――撮影中は、音楽活動は行われていなかったんですか?

岩田:ありがたいことに、撮影に集中させてもらいました。監督もかなり迫力があり、いい意味で現場への圧力をかける方なので(笑)、監督と同じ温度感で現場にいることを心がけていました。

山本:監督はものすごく厳しい方だったので、毎回細かく演技指導をしてくださるんです。なので毎回不安と戦いながら、いい意味でドキドキしていました。

岩田剛典

岩田:演技指導はかなり細かかったよね。

山本:そうですね。自分の中で演技を作って来ていても、すべてひっくり返されてしまうんですよ。なので、それを覚悟しながら演じていました。たとえば、私は右だと思っているけれど、“左にしてください”と言われるようなことがすごく多かったんです。なので、その場で対応できる瞬発力をものすごく鍛えられました。

山本美月

――たとえば、目線ひとつの指導をするような感覚ですか?

山本:そうですね。“もうちょっと右、もうちょっと下”というようなかなり細かい演出でした。全体の温度感を決めているのが監督だったので、唯一平和なシーンでも、どれくらい“キャピキャピ感”を出すかを監督とじっくり相談しながら決めていきました。現場の温度も、1℃ずつあげるのではなくて、0.1℃ずつ変えていくような緻密な指導だったんです。

山本美月

岩田:感情論だけでなく、映像を通してみると、どんな風に観客の心に刺さるのかということがわかっている監督さんなので、すべての身を委ねていました。だからこそ、何テイクも重ねることも多々あったんです。

岩田剛典

――そこで鍛えられた演技力は、今後役に立ちそうですね。

山本:そうだと嬉しいですね。新しいことに挑戦できた気がします。

山本美月

「観る人すべてがダマされる作品」(岩田)

――ライムスターのMummy-Dさんも、お二人が共演するシーンでは重要な立場として出演されていましたよね

岩田:そうなんです。実は僕、ライムスターの大ファンなんですよ。なので、共演者の方にMummy-Dさんの名前があって、ものすごく驚いたんです。アーティスト活動をしているときは、笑顔のイメージが少ないので、とっても優しい店長さんの役柄がすごく意外性があって驚きましたね。Mummy-Dさんも、自分で“違和感あるわぁ”と話していて(笑)。

岩田剛典

山本:本当に優しい方ですし、Mummy-Dさんは撮影の合間もいろいろお話してくださるのですごく嬉しかったんです。

――ありがとうございました。では見どころを教えて下さい!

岩田:観る人すべてがダマされる作品になっているんです。予測不能なストーリー展開なので、観た人にしかわからない感覚があると思うし、観た人たちがどんなリアクションをするのか、すごく楽しみです。

岩田剛典 山本美月

山本:残酷だけど、美しい映画ですよね。

岩田:そうですね。まだ僕は客観視できないのですが、人の心に届く作品になっていると感じているので、ぜひ劇場に足を運んでみて下さい!

岩田剛典 山本美月

文/吉田可奈 写真/安井宏充

後編へ

映画『去年の冬、きみと別れ』(公開中)

映画『去年の冬、きみと別れ』ポスター

【STORY】
彼女を奪われた。猟奇殺人の容疑者に――。

最愛の女性との結婚を控えた記者=耶雲(岩田剛典)が狙った大物は一年前の猟奇殺人事件の容疑者=天才カメラマンの木原坂(斎藤工)。
真相に近付く耶雲だったが、木原坂の危険な罠は婚約者=百合子(山本美月)にまで及んでしまう。

愛する人をこの手に取り戻すため、木原坂の罠にハマっていく耶雲の運命は――?

main

監督:瀧本智行 脚本:大石哲也 音楽:上野耕路
原作:中村文則『去年の冬、きみと別れ』(幻冬舎文庫)
出演:岩田剛典 山本美月、斎藤工・浅見れいな/北村一輝
製作:映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
オフィシャルサイト:http://fuyu-kimi.jp
オフィシャル Twitter:@fuyu_kimi #冬きみ

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