しごとなでしこ - SHOGAKUKAN

カレーなでしこ Vol.43

2017年カレーの話題総まとめ!【 大阪スパイスカレー】が元気!カレー細胞×カレーおじさん\(^o^)/スペシャル対談(前編)

カレーマニアなら知らない人はいないBIG2の夢の対談が実現! 当連載の執筆者・10年間1日たりとも欠かさずにカレーを食べ続けているカレーおじさん\(^o^)/が、カレー食べ歩き界の重鎮・カレー細胞さんをお招きして「2017年カレー業界総括」をとことんトーク! まずは前編から。

大阪スパイスカレー、東京スパイスバルetc. 2017年のカレー業界を振り返り

カレーを毎日食べるようになって11年以上になります。
今でこそ口コミサイトやSNSなどで情報を得ることは難しくなくなりましたが、10年以上前はなかなか美味しいお店の情報を得るのに苦労したものです。

カレー本や雑誌の特集などを見ては気になる店を食べてまわり、グルメな方に話を聞きに行ってみたり。その頃は、携帯ひとつで情報を得られるなんて思いもよりませんでした。

口コミサイトが充実してきたのは6〜7年前くらいでしょうか。しかしそのサイトも初期の頃は嘘の情報が溢れていたり、偏った口コミがあったりと、信ぴょう性の高いものを探すのも大変でした。

そんな中「この人のレビューはめちゃめちゃ信用できる!」と僕が思っていたのが今回の対談相手であるカレー細胞さん(写真右)です。

カレーおじさん\(^o^)/ カレー細胞

今となってはカレー食べ歩き界の中心人物とも言える方で、その情報量、知識量、そして情熱は凄まじいものがあり、個人的に本当に尊敬しています。

今回、カレーマニアでもあるしごとなでしこ編集長たってのリクエストにより、尊敬する大先輩カレー細胞さんと僕の対談をさせていただくことになりました。

これを読めば2017年のカレー界の流れや、おすすめのお店など、色々なことがわかると思います。カレー好きな方は是非!


カレーはなんでもあり! だからこそ、毎日食べ続けられる

編集部(以下、編):2017年の総括をうかがう前に…改めてなのですが、おふたりはなぜそこまでカレーを食べるようになったのですか?

カレー細胞(以下、細):僕は地元が神戸なんですが高校の通学路にあった「インド人もびっくり 印度屋本店」というブラックペッパーがガツンときいたカレー屋が気に入って、よく行くようになったんです。それが初めての行きつけの外食だったんです。

そこからカレー美味しいなと思って色々食べるようになったんですが、しばらくしてから阪神淡路大震災がありまして。その時僕は既に東京にいたんですが、印度屋本店があるあたりが一番被害が大きくて、あたり一面焼け野原になってしまったらしく、お店も無くなってしまったんです。

それでどんなに好きなお店でもなくなってしまう時が突然来るんだってことを痛感しまして、食べられるうちにしっかり食べておかないとなと思って積極的にカレーを食べるのが習慣になったのがひとつです。

もうひとつは仕事が映像関係なんですが、アイディアとか煮詰まった時に刺激が欲しくなった時にカレーを食べるようになって。カレー食べると物凄く筆が進むんですよ!

カレーおじさん\(^o^)/(以下、お):わかります! 僕も仕事は音楽関係ですが、カレー食べると脳が活性化してアイディア浮かんでくるんですよね。

細:そうなんですよ! 音楽とか映像とか作ってる人にはカレー好きが多いんですよね。

お:僕の場合は通っていた大学の近くに美味しいカレー屋さんが多かったのがそもそものきっかけですね。神保町が近かったんですが、当時美味しくて感激したのが神保町の「ボンディ」と御茶ノ水の「エチオピア」で、全然違う味なんだけどどっちも確かにカレーで、それぞれ全く違う美味しさで、カレーって幅広いし面白いなと思って大学近くのカレー屋だったりカレーを出すお店を色々と探して食べ歩くようになったのが最初です。

その後大学卒業してからも色んなところでカレーを食べていたのですが、10年以上前のブログが流行りだした頃に、アーティストはとにかく毎日いくつもブログをアップした方が良いなんていうことを言われまして、でもそんなに毎日ネタないだろうと思ってたんですが、カレーはしょっちゅう食べているから、これを機に1か月毎日カレーを食べてアップしていったらネタになるかなと思って初めたら、止まるどころか加速してもう11年以上毎日食べ続けています(笑)。今はもうそのブログは存在しないんですが、カレーは止まる気配がありません。

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編:そんなにカレーばかり食べていて大丈夫なんですか?

お:よく聞かれるんですが、大丈夫なんですよ。全く問題がない。

細:そうですよね。カレーとその他の料理の世界観って、1対1くらいといっても良いくらいにカレーって広いんですよ。

編:ええー!?

お:そうなんですよ。カレーって本当に何でもカレーになっちゃうから。それこそラーメンばっかり食べていたらそれはもう大変だろうなと思いますけど。

細:そうですね。ラーメンって結構決まりごとが多いというか、スープはこういうもの、麺はこういうものっていうのがある程度枠組みとしてあって、ストイックなんですよ。武道でいえば柔道とか剣道みたいな、ひとつの道に近くて。でもカレーって決まりごとが少なくて、何しても良いというか。

お:カレーはバーリトゥード(格闘技用語で「何でも有り」的な意味)なんですよね! だからこそ普通に食べ続けられるし、飽きることもないんです。


インスタの情報が一番早い!

編:それでは今年のカレー界の総括をしていただきたいんですが、最近カレーのお店が増えてきたようにも思いますがどうでしょう?

お:そうですね。ここ5〜6年くらいで本当に増えました。倍増といっても良いくらいに。元々あったのかもしれないですが、見つかるきっかけも増えてきたと思います。

細:SNSがきっかけですよね。それまではいわゆるブロガーと呼ばれる人達がカレー屋を見つけてまとめて紹介してっていう感じだったのが、もっと気軽にカレーをアップする人達が増えてきて、多様性を拾いやすくなったと思います。

お:本当に最近はインスタ見てると知らないお店がどんどん情報として見えてきますよね。

細:今は多分インスタが一番情報として早いですよね。それまではブロガーって、ちゃんと書くという意識がある人達だから、食べてすぐ書くというわけではなかったのが、インスタだと写真だけでも問題ない世界だから、食べてすぐアップしますし、その分早いです。

お:特に大阪のカレーの情報なんかは、インスタが圧倒的に早いです。そして大阪はその情報をアップしている人が若い女性が多いというのも特徴ですかね。東京と比べるとファッションというか若い世代のカルチャーとしてカレーが成立している感じがします。

細:そうですね。大阪って、音楽、ファッション、カレーっていうのが3本柱というか密接につながっている部分があって、文化として成立しているんですよね。

編:それで大阪のカレーが流行っているということなんですね。

細:確かにここ2〜3年で非常に流行ってきているんですが、今現在の話をすれば停滞しているとも言えますね。飽和状態になってきちゃっていると思います。

お:僕のまわりの音楽関係のカレー仲間に言わせても、今の大阪カレーって90年前後くらいのバンドブームの頃に似ていて、どんどんお店ができてしまって追いつかないし、最初は面白いお店が多かったけど最近はどこかのお店の真似というか劣化版みたいなお店も増えてきているって。

細:ですね。最初の頃は面白いことやってやろう!ってお店が出てきて、例えば大阪の北浜にある「カシミール」みたいに、今までに無いカレーが出てきて。

音楽と一緒で大衆に迎合しないスタイルがかっこいいんだって。それが一部で評価されてじわじわと追いかけるように違うことやろう、新しいことやろうというお店が出てきて。「ヤムカリー(旧ヤム邸の前身)」とか本町にある「バンブルビー」とか。それぞれ話題になってファンも増えて。さらに続いた谷町の「バビルの塔」などでひとつの型ができてきて。

「カシミール」ビーフミックス
「カシミール」ビーフミックス
「バンブルビー」3色カリー
「バンブルビー」3色カリー
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「バビルの塔」あいがけあいめし

お:ジャンルになってしまったというわけですね。それまではスパイスカレーという名前やジャンルがあったわけではないのが、なんとなくそう呼ばれるようになって、それがマニアの間で定着して、一般化しはじめて。

細:ですね。そうなると新しいことやってやろうというモチベーションではなくて、自分もスパイスカレーを作ろうというお店が増えてきて。もちろんそれで美味しいお店もいっぱいできたんですが、そこからさらに増えてきているので、面白いかどうかというと面白くはなくなってきているのが現状だと思うんです。

そういう意味で進化が難しくなって停滞しはじめているなと感じています。だからこそ大阪だけに留まらなくて東京に進出したり、地方に飛び火したりしてきたのが今年の流れだと思うんです。

お:「旧ヤム邸」が下北に店を出したりっていうことですね。

「旧ヤム邸シモキタ荘」あいがけ
「旧ヤム邸シモキタ荘」あいがけ

細:それが代表的な例ですね。でも大阪スパイスカレーに限らず、今年は地方でやっていたお店が東京に来たり、東京というか関東のお店が逆に大阪やその他地方に攻め込んだりっていうのもあって、地方地方のカレー文化がどんどん各地に広がってきているように思いますね。「オクシモロン」が大阪の北浜に行ったのも話題になっていますし。

「オクシモロン」エスニックそぼろカリー
「オクシモロン」エスニックそぼろカリー

お:地方から東京という例を挙げると堀北菖蒲園にあるコーヒーローもそうですよね。コーヒーローの場合は東京から地方へ行ってさらに東京に戻ってきた形ですが、大阪スパイスカレーとはまた違う路線でとても美味しくて。あさりカレーなんてとんでもない出汁がでてますし。

「コーヒーロー」スパイス定食(あさりカレー)
「コーヒーロー」スパイス定食(あさりカレー)

細:そうですよね。出汁といえば大阪スパイスカレーも出汁を使うカレーが多いですが、その合わせ方の発想とか凄く自由じゃないですか。

お:はい。大阪・天王寺の「堕天使かっきー」とか、魚のアラと動物系スープと合わせたり、とんでもない発想力ですよね!

「堕天使かっきー」鰤と占地のパクチークリームチーズカレー 味噌香る牛カルビの炊き込みご飯
「堕天使かっきー」鰤と占地のパクチークリームチーズカレー 味噌香る牛カルビの炊き込みご飯

細:そうそう!それでね、その出汁の素材といいますか、それぞれの地方でとれる名産の食べ物を出汁にして作るカレーがどんどん出てくるような気がしています。

例えば富山の射水市なんかはパキスタンカレーが盛り上がっていたりするんですが、あの辺の海産物って本当に美味しいんですよ。そういう土地の中で、パキスタン的なカレーと富山のシーフードを合わせるような人が出てきたら面白いなと思うし、出てきて欲しいなって。

お:今までは地方ごとのカレーのスタイル、例えば北海道のスープカレーだったり、大阪はスパイスカレの前は甘辛カレーがありましたし、そういう地方ごとのカレーではなく、作り方が自由なスパイスカレーの文化が日本中に広がってきたからこそ、新しい土地土地のカレーが生まれてきそうだということですか。面白いですね!

作り方が自由ということから話すと、下北沢のカレーフェスティバルも関係ある気がします。下北のカレーフェスはカレーを出すお店ではないお店がオリジナルのカレーを出すことが多くて、だからこそ面白くて新しい今までになかったようなカレーが出てきたりしていますから。

編:カレーのスタイルがより自由になって広がっているのですね。

細:そうですね。大阪スパイスカレーの話が多くなってしまいましたが、東京でいえばここ数年で増えてきているスパイスバルという流れも注目しなくてはいけません。東京は本格的な料理が好まれる傾向にあるので、インド料理でお酒を飲むなんて邪道だという意見もあったんです。

しかし、新大塚「カッチャルバッチャル」のように、インド料理としても文句のつけようのないハイレベルな料理を出すお店がバル的な形で営業しているとなると、やっぱり評価せざるを得ませんから。スパイスバルというスタイルは、東京ならではの流れだと思います。大阪ではまだその形のお店は意外と多くはないですから。

「カッチャルバッチャル」北インド地方の野菜カレー、骨無しタンドーリチキン&チキンマライティッカ、チーズクルチャ
「カッチャルバッチャル」北インド地方の野菜カレー、骨無しタンドーリチキン&チキンマライティッカ、チーズクルチャ

お:先程の流れから考えると、大阪にももっとスパイスバル的なお店は増えるだろうし、東京にも大阪スパイスカレー的なお店が増えていくだろうということですね。実際東京も増えつつありますね。スパイスカレーの美味しいお店が。

編:と、話はなかなかつきませんが、お腹もすいてきましたし、ここで場所をカレー屋さんに変えて後半戦といきませんか?

お:そうしましょう! どちらのお店に行きたいとかありますか?

細:そうだなぁ。神保町界隈は早く終わってしまうお店が多いから…。あ! ちょっと離れますが神田の「本石亭」はどうですか?

「本石亭」キーマカレー
「本石亭」キーマカレー

お:良いですね! 大阪スパイスカレーが流行る前から存在する、東京流のスパイスカレーの名店ですし。そこに行きましょう!

話はまだまだとどまりません。後半に続きます!

【2017年カレーのまとめ】

✔︎大阪発「スパイスカレー」が一般にも浸透
✔︎大阪のスパイスカレーブームが全国的に飛び火
✔︎インド料理でお酒を飲む!東京で「スパイスバル」が増えた

AKINO LEE  カレーおじさん\(^o^)/

ヴォーカリスト、パフォーマーとして自身の活動の他、様々なアイドルの作詞作曲振付プロデュースを担当。ヴォイストレーナーとして後進の育成にも力を注いでいる。音楽ライターとしても各種雑誌、ムック本などで執筆を担当。また、カレーおじさん\(^o^)/としても知られ、年間平均900食以上のカレーを食べてきた経験と知識を活かしてTVや雑誌など各種メディアにおいてカレーについて語っている。
http://www.akinolee.tokyo/

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